好きな気持ちはそのまま

お題「大失恋をしたときどう立ち直りましたか?」

 

私は惚れっぽいのか、何人もの相手を好きになったことがあります。お付き合いした相手も多くはないですが複数人います。

いわゆる「本命」の相手との失恋を考えたとき、ぱっと思いつく相手が2人います。

 

1人目 相手を大切に

この方とは付き合ってしばらくしてから別れました。レトロな価値観が合い、ほかの人と話せなかった話題を気兼ねなく話すことができたので、とても楽しかったです。

別れを告げられたそのときは、なんとしても引き止めたく、躍起になっていました。「なんで別れるなんて言うの。私は好きなの。ダメなところ言ってよ、なおすから」

でも、そういった言葉は自己中心的な発言だったと自責しています。

ほんとうに好きなのであれば、相手の幸せを願っているのであれば。相手がもっとも幸せになる選択肢を応援するのがベストなのではないでしょうか。

その衝動で出した言葉は暴力的で、自分の手元から離れるのが嫌なだけで、相手のことを思いやってなくて、自分の付属品のように扱っていたように思えます。支配的な愛情を向けてしまっていました。他人をコントロールしようとしたのです。

数日、あらためてそう考え。承認欲求や性欲や愛情やフラストレーションのやり場として関係性を続けたいという下心を素直に反省しました。好きな気持ちはそのまま、相手、その個人が好きだったのだと。パーソナリティや個性を尊重するのがほんとうの好きという気持ちの表現なのではないか。そう思い、立ち直ることができました。サークルでの関係や付き合う前のように冗談を言い合う関係を、少しですが、続けられました。

 

2人目 自分を大切に

この方とは告白したときに振られました。サブカル趣味が合い、時間をともにするたび、どんどん好きになって。恋愛感情を抱かずに趣味の友達として付き合い続けられたらなんて素敵なんだろうと思っていました。

それでも、パートナーになりたいという気持ちが動いてしまい、つい、告白してしまいました。

結果は、タイミングが悪かったと、もうその人には交際相手がいたのです。

1人目の場合とは違って今回はすべて私が悪いのです。とても辛いのですが、関係性の変化を持ち出したのは私のほうなのです。

もちろん今回も、相手個人を尊重して、私より幸せになれる選択肢を応援したいのです。それは一緒です。

しかし、相手の交際相手の情報が少ないために「私と一緒にいた方が幸せだったと思う」という未練でいっぱいになってしまいます。ですが、相手には付き合っている関係によって生み出された親密性で勝てません。よーいドンの実力勝負だったら勝てたかもしれませんが、時間がそれを許してはくれません。そして相手はラブラブ期の真っ最中なのです。

ですのでこの場合は、ほかのことに打ち込み、自己を確立して自身を保護するようにしました。私の趣味はなにもサブカルだけではありませんので、ほかの趣味に没頭し、サブカルに偏っていた自己安定の土台をならしていきました。代替だったり昇華といった行動ですね。

 

 

 

人を大切に

1人目の場合は相手個人を尊重、2人目の場合は自分個人を尊重して、大失恋から立ち直りました。

「ほかに好きな異性を探す」であったり「相手の悪口をいう」であったり、逃避や合理化によって立ち直ることももちろん大切です。ひとつの防衛ですのでその手段は否定しません。

ですが、せっかく好きになった自分の気持ちに嘘をつかなくてもいいと思います。

これは綺麗ごとかもしれません。でも、わざわざ汚い人間にならなくていいと思うんです。好きな気持ちはそのままにして、個人を尊重し互いに幸せに向かえばいいと思うのです。

 

むしろ、個人を尊重していなかった恋愛とは未熟であったと、そっちを反省しています。価値観の合う、尊敬・尊重し合える相手ができてはじめて「好き」って言えるのではないでしょうか。